L型プランの集合住宅の計画 その3
■集合住宅の計画
計画概要
ある小都市の河川沿いの敷地に建つ集合住宅を計画する。
本施設は充実した共用スペースを有することで、居住者同士が交流して豊かな生活を営むことができるようにするものとする。
敷地
第一種住居地域 斜線勾配は1.25 建蔽率 80% 容積率 200%
地上3階建ての計画
2階及び3階については、住戸部分の共用廊下、ELホール及び階段は床面積に算入しないものとする。
西側に河川を望むため、住戸は 西側及び南側に開く計画とした。
この敷地を読み取って 考えられる手法は
①住戸を東側及び南側に開く計画 駐車場は 東側 L型または U型の計画
②すべての住戸を南側に開く計画 I型の計画 駐車場は 北側
③住戸を東側及び西側に開く計画→ツインコリダーの計画 駐車場は 東側
となる。今回は①を計画したが、②でも③でもよい計画となることが予想される。
設備
給水方式は 水道直結増圧方式
ELは1基 空気調和設備は 空冷ヒートポンプパッケージ方式
1階平面図
駐車場の計画 居住者用として11台分、車椅子使用者用として1台、サービス用で1台を計画する。
店舗 レストラン(180m2程度)
1階に設け外部から直接アプローチできるようにする。屋外テラスを設ける。50席以上の椅子の配置。
厨房を40m2程度もうける。
設備機械室 (60m2程度)電気設備 消火ポンプ 給水ポンプを設置する。
共用部分(1階)
玄関ホール レストラン及び屋内駐輪場にアクセスできるようにする。
集会室(80m2程度 )
屋内駐輪場(60m2程度) 外部から直接アプローチできるようにする。25台以上
トランクルーム(50m2程度) 管理事務室 多機能便所 備蓄倉庫(80m2程度)
共用スペース 1階及び2階に設ける。吹き抜けをもうけ、階段を設置。ラウンジ(50m2)ワークスペース(50m2)図書コーナー(50m2)をもうける。
2階平面図
住戸は2,3階に設置する。
天井高さは2.5m以上確保する。
住戸A
3階平面図
100m2 3LDK 6戸
住戸B 60m2 2DK 8戸 バルコニーをもうける。
断面図
3階建てのため 建築物の最高の高さは12.7m 建物中心部は光庭となる計画
居住者のアプローチは、利便性や安全性に配慮し、歩道のある南側の道路中央付近に計画した。駐車場は、敷地東側の奥に計画し、アプローチを歩行者のアプローチと明確に分離することで安全性に配慮した。住戸配置については、河川の眺望と日照に配慮して、西向きまたは南向きの計画とした。
共用スペースの空調計画について
天井高さが2.7mのラウンジ ワークスペース 図書コーナーは天井カセット型を採用し、利用状況に合わせ、個別に温度調整がしやすいように配慮した。天井高さが6mを超える吹き抜け部分は、階段を含む居住域を効率的に空調するため、2階の梁下に吹き出し位置や吹き出し口の形状選定の自由度が高い天井隠ぺい型を採用した。